令和2年度 第四回(オンラインによる)京都フォーラム共働研究会開催します
第四回京都フォーラム共働研究会を10月10日(土)9:00~18:00、引き続きオンライン(ZOOM利用)による方式で開催する運びとなりました。
9月12日(土)開催の第三回大会は、世々代々のまことを生きる/経験価値の「進化」「共進化」「公共進化」を基軸に、俯瞰逆算して自身の活動や経営をしっかりと受け取り直し、新しい社会構造や世界づくりに向けた優れた構想や実践内容等の発表により、参画者全員が、ともにコロナ後の公共幸福社会を目指す
新しい活動の出立を促しあう意義ある会となりました。発表者各位を始め、参画頂いた皆様に衷心より御礼申し上げます。
当日、服部先生による「パンドラの箱」と題した基調講演は、冒頭、来月ご上梓予定のご著書「地球倫理への旅路」の最終章「おわりに」から、「人類が今直面している惨禍は、ギリシャ神話の中の、ゼウスに背き「天界の火」を人類にもたらしたプロメテウスの運命に行き着く。すなわち、プロメテウスは、「天界の火」を人類にもたらしたという罪を背負い、コーカサスの山の頂に縛りつけられ、その肝を鷲についばまれるという刑に処せられたが、彼の肝は夜ごとに再生し、毎日鷲についばまれるという苦痛を半永久的に味わわねばならなかった」と話され、現在、人類を取り巻く惨禍・諸問題の大きさと、その解決の難しさをギリシャ神話に例えてお話頂きました。
先生は、「天界の火」とは、ロゴス(言語)であり、このロゴスにより人間は生類の頂点に立つことになり、ここから人類の苦しみが始まったこと、そして、その関連の種々の事象についてお話頂いた後、「パンドラの箱」については、プロメテウスの弟の妻パンドラが、これまた、ゼウスの命に背き、決して開けてはならないと言われていた箱を開け、ありとあらゆる災いが飛び出してきた。慌てたパンドラは、蓋を閉めようとするが、閉まらず、その箱の底に一片の紙が残っていたのに気が付いた。その最後の一片、それは「希望」であった。と。
先生は、『希望は「まこと」から、我々は、この一語に賭けよう。我々自身が招いた諸々の災害に希望をもって当たろう。姿勢はただ一つ「まこと」である』と話され、さらに『不可逆点に達しようとしている地球について、日本から世界に向けて何らかのメッセージを発信できるのは、私からではなく、本日ここに集まったこの旅路の同行者の人の輪からである。そして「若者は前を向こう。あなた方がしっかりと前を向いて立てば、時は未来から流れる」』と、格調高く力強いお言葉で締めくくられ、参画者全員に深い感動と希望を与えて頂きました。
続いて私から、「世々代々のまことを生きる/経験価値の「進化」「共進化」「公共進化」の道」と題し、5月より塾頭方と昼休みを活用して始めた勉強会/ロイバスカーの「弁証法」を学びう「WA弁の会」について、参加者全員が弁証法の朗読を聞き、その受け取り直しをコメントとして書出し発表しあうことで、その学びが自分自身のものとなって、各人の言動の進化は目を見張るものがあり、弁証法だけで終わらせるのは勿体なく、現在は、太田久紀先生の「唯識の読み方」(唯識)を日々、学びあっていることを紹介致しました。
服部先生より7月に「地球の家畜化」という衝撃的なお話を頂き、「家畜化」について種々の知見を求めた結果、「家畜化という進化」という書籍に出会い、動物は家畜化により動物としての進化があり、人間は文化的存在として発達しようとして「家畜化」、「自己家畜化」を受け入れているという、「家畜化」を非常にポジティブに捉えている言説に出会い、さらに、「文化がヒトを進化させた」という書籍によって、進化の定説を覆す衝撃的な新しい視点を学ぶことが出来ました。そして、「文化的進化」という観点を持てば、「文化的共進化」「文化的公共進化」という道がいくらでも見えてくること、また、「世々代々のまことを生きる」経験価値を大事にして本を読み進めて行くと、自分の中に内からその進化のエネルギーが湧いてきて、皆と一緒にやる「共進化」の道が見えて来て、さらに万人と一緒に開く「公共進化」の道へと広がっていくことを実感として深めたことにより、「道はすべて開かれていた」と私自身の思いを表明致しました。
進化の具体的な例としては、狼からイヌへの進化があり、イヌと人間の共進化、イヌが導き出す人間との豊かな関係性/介助犬、盲導犬、レスキュー犬、等々があり、イヌと人間の「公共進化」の科学的なデータとしてオキシトシンというホルモンがイヌにも動物にも人間にも働くというところまで解明されて来ていることや、日本文化には、動物と人間の関係を示すものとして、種々の生き物が神のお使いとして、神社に飾られていること、例えば、京都御所の隣の護王神社には、和気清麻呂の報告により自身が天皇になるという邪な野望をあばかれた僧道鏡が、和気清麻呂に向けて放った刺客からイノシシが守ったという伝説より、狛犬の代わりに駒猪が飾られております。各神社が、神様のお使いとしての動物をホームページで紹介し、周縁にあった動物に光を当てる等、従来、中央から周縁へ流れていた文化や社会構造の流れが、インターネット活用により周縁から中央への発信が可能になり、周縁を見直し受け取り直す新しい歴史や文化への転換が始まって来ているとの実感を強めております。
最後に、生命の本質は進化にあり、そして、文化と生命は「共進化」する。さらに言えば、文化と生命は、「公共進化」するということに気付いて共進化、公共進化を考えると、改めて、動物と人間を分けるのではなく、万物一体として捉えることで、より大きな世界や文化が開かれて来ることを参画者各位と共有させて頂きました。
続いて塾頭方の発表となり、迫中社長からは、場の媒介・斡旋の通常の不動産事業から出発し、廃校を活用した商業施設再生事業を始めとする地域の活性化事業、さらには寺社本体及び周辺地域の活性化等、自分自身が歩んできた公共幸福社会への進化・共進化・公共進化への道筋について。
湯浅社長からは、特産品・民芸雑貨等のフェアトレード商品の開発販売に関する「AiDREAM」の立上げと、超公共幸福企業家群生を目指す構想について。
畠山社長からは、永年の研究により発見・開発した「集積機能性ミネラル結晶体(イフミック)を一つの手段として、真のS.D(永続的発展)を目指す地球道徳共働態の共創について。
井上社長からは、「食ってチョン」の事業経営から、「宝の山構想」へと発想を転換すべきとのアドバイスを受け、困難に直面しながらも、進化・共進化・公共進化への道を目指す経営について。
勝谷社長からは、自分自身の役割を受け取り直すことで、コロナ禍の厳しい環境の中で、事業と地域の進化・共進化・公共進化への道を目指す道筋について。
藤社長からは、私から贈った一冊の本に、自身の負けず嫌いに火が付き、潤滑油製造販売について量から質への戦略転換によるトップブランド化を目指し、それを達成した経緯と今後の更なる展開について。
島野社長からは、73年の歴史の三代目社長として、微生物や有機酸利用による素材の使い捨て構想/鉄の循環や、生産者だけによる製造・販売から、消費者の製品開発への参画等、全く新しい発想・実践による社会全体の進化・共進化・公共進化を目指す道筋について。
山田社長からは、ともにパブリックイノベーターとして、子供たちとともに学びあい実践しあう進化・共進化・公共進化への道、及び、みんなで作る世々代々のパブリックワールド構想について。
以上8名の発表者それぞれが、コロナ問題を機に、全く新しい発想や思考により、進化・共進化・公共進化を基軸に、パブリックイノベーターとして、新しい社会構造や新しい世界づくりをめざす実践計画や活動内容等を発表頂き、前二回の大会と同様に参画者各位に感動と実践への大きな力を与えて頂き、参画者との共感の輪が拡がりました。
ご多忙の中、最初から最後までご参画頂いた先生方より、竹中先生からは、「発表内容のレベルが高く、深い意味でも進化し、進む方向も進化している。お互いに切磋琢磨してしながらやっていることを実感しております」と。
難波先生からは、「一人ひとりの本物が感動的で、そして未来を創っていくという確信を持つことが出来ました。そして今を生きる自信も何かついたように思います」と。
花岡先生からは、「前回の「進化と進歩」ということから、今回これほどまでに進化ということを発展させて8人の方々がご発表して頂き、たくさんのことを学ばせて頂き感謝致します」と。さらに先生からは、「時」についての歴史や先哲の見解等を詳しくご教示頂きました。
3人の先生方より、京都フォーラム共働研究会の意義と、各位とともに今後進むべき京都フォーラムの道筋をお導き頂き大変感謝致しております。
第四回京都フォーラム共働研究会も前3回大会と同様に、コロナ問題を機に、新らしい社会構造づくりや新しい世界づくりについて、さらには、「世々代々のまことを生きる経験価値の教材化」を基底に、進化・共進化・公共進化への道筋や方策を発表して頂く予定です。
コロナ問題を、100年に一度の社会変革への歴史的なチャンスとして捉え、パブリックイノベーターとして、永続的に発展する再生産構造社会への転換や、社会全体を革新する真のS.D(永続的発展)の道を目指す“新しい歴史を創る人”として、皆様方とともに、日々歩みを進めて参りたいとの思いを強く致しております。 各位の、新しい世界をめざしての益々のご活躍を祈念致します。
令和2年9月28日
(非営利)一般財団法人京都フォーラム
理事長 矢 崎 勝 彦
追伸
10月10日(土)へのご本人のご出欠と、ご家族、会社幹部・従業員、取引先の皆様方は勿論のこと、コロナ問題等を機に、自立・自律人生/自立・自律社会への転換をともに目指されている、幅広い方々のご参画者名を下記申込フォームにて10月7日(水)までに期限厳守でご回答頂きますようお願い致します。
(なお、ご欠席の場合も必ずご回答をお願い致します)
第四回 京都フォーラム申込み(一般)
https://forms.gle/QomDjvRHuaDy2y5a7
<ご参考>
9月12日(土)第三回京都フォーラム共働研究会発表者・表題
迫中 智信 株式会社サウンドプラン 代表取締役
世々代々まことで生きる経験価値の進化、共進化、公共進化社会を目指す
湯浅 貴仁 マイスター株式会社 代表取締役
世々代々のまことを生きる経験価値で、無限の可能性を開く進化、共進化、公共進化を目指す!
畠山兼一郎 株式会社テイコク製薬社 代表取締役
「地球道徳共働態の共創を目指して」〜世々代々続くまことの経験価値再生産構造化/進化、共進化、公共進化
井上 善博 株式会社クーバル 代表取締役会長 人類の「宝の山」たる 世々代々のパブリックイノベーター達が創る進化、共進化、公共進化文化
勝谷 仁彦 株式会社アクラム 代表取締役社長
世々代々万人のまことがハタラキ合う公共幸福社会づくり
~大和の国から始まる、進化・共進化・公共進化へ向けた真の公共事業の実現に向けて~
藤 雅人 株式会社エーゼット 代表取締役
負けず嫌いが育んだトップクオリティーユーザー転回
量から質へ進化、共進化、公共進化する経営へ
島野 和弘 スリーナイン島野株式会社 代表取締役社長
産業社会と共に進化、共進化、公共進化する世々代々の公共幸福を生きる
山田 将史 株式会社ソ・ラボ 代表取締役
万人が絶対の大欲を生き 誰しもがパブリックイノベーターの進化、共進化、公共進化を歩み続ける みんなでつくる世々代々のパブリックワールド構想
10月10日(土)第四回京都フォーラム共働研究会発表者(表題検討中)
荒木 一彰 一般社団法人京都フォーラム 共働研究員
安藤 治 株式会社タム・タム 代表取締役社長
今井 真路 株式会社I.S.コンサルティング 代表取締役
今安 志保 株式会社オーリーコーポレーション 代表取締役
尾松 豪紀 株式会社メイホーホールディングス 代表取締役社長
加地 太祐 株式会社YOLO JAPAN 代表取締役
榊原 努 株式会社愛木 代表取締役
難波 浩気 一般財団法人咸生書院(共育内聖道場) 預り人事務長
西村 徹也 株式会社レスイズモア 相談役
俣野 太一 日繊商工株式会社 代表取締役社長
宮田 博文 株式会社宮田運輸 代表取締役社長
山岸 暢 株式会社タナット 代表取締役
吉田 盛範 株式会社グッドプランニング 代表取締役
令和二年度京都フォーラム日程
第一回 7月18日(土) 9:00~18:00 ZOOM利用(済)
第二回 8月22日(土) 9:00~18:00 ZOOM利用(済)
第三回 9月12日(土) 9:00~18:00 ZOOM利用(済)
第四回 10月10日(土) 9:00~18:00 ZOOM利用
年次大会 11月 3日(火・休日) 9:00~18:00 ZOOM利用
お申し込み
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info@kyotoforum.or.jp